去年は4月4日、今年は3月26日が Easter Vigil イースター前夜にあたり、洗礼式が行われた。去年洗礼を受けた私は、今年は Sponsor(洗礼者を支援し付き添う役目)として参加した。
夕方に集まり夜遅く迄の長い式で、去年との違いが沢山あることに気づいた。
一夜明けてEaster当日の教会
去年は −
◯外庭で始まるロウソクに火を灯す式では、太鼓の演奏という演出が加えられていた。今年は音楽演奏なし。◯水の洗礼式では水面に薔薇の花びらが浮かんでいた。今年は水だけ。◯洗礼者が水につかる時、神父様2人も一緒に水の中にいて左手に神父様、右手にもう1人の神父様がいて支えてくれた。今年は神父様は水につからず外から1人の神父様が手を伸ばすのみ。◯今年は、洗礼を受けた者が水から上がって来る時、大勢から見えない配置。演奏隊も控えめ。◯専門の写真家が雇われ、始まりから終わり迄一部始終を写す。早々にHPやFBにUP。今年はなし。◯洗礼後は、着替えた洗礼者がミサ室に戻り、祭壇で洗礼名を読み上げられて紹介されたり、Lord of the dance と言って、神父様を先頭に洗礼者が手をつないで一列となり、教会のみんなの座る席を歩いて回った。今年は洗礼名は紹介されず。席を巡るdanceもなし。◯式の仕上げに洗礼者は祭壇に上がり、全員で席に向かって つないだ手を上にあげてポーズを取った。その後、洗礼協力者を加えて集合写真の記念撮影。今年はなし。洗礼者が席の前列に座ったまま式が終わる。
去年は上記の様子が何百枚と写真に撮られリンクで見られるようになっていた。
今年は日本語まじりの洗礼式だったが、去年は英語onlyの洗礼式。英語でカトリックを勉強すると決心した私は、英語で洗礼を受けられて本当によかった。
去年 洗礼を受けられた私は、なんて幸せで幸運だったことだろう!
去年は洗礼後もフォローアップが1〜2ヵ月続き、neophyte(キリスト教徒になりたての信者を呼び、その時期の教育が大切とされる)としてノウハウを教わった。それらが終わって洗礼証明書が授与される日、10数人 洗礼関係者が集まり、順番に感想を延べ、食事をした。
今年は多分フォローアップはないだろうと思われる。Easter当日に教会地下の部屋で、70人位いただろうか、大勢が集まり、めいめいの席に座ってごちそうを食べていた。こんなに大勢だと洗礼に関わった人達と言うより Easter Party だ。洗礼式が地味だった分、食事が豪華だった。
一昨年、まだ日本にいた教会友達が教えてくれた。彼女のアメリカ人の旦那様が、「洗礼候補者が今迄で一番美女揃いだ。神父様も喜んでいるに違いない。」と言っていたと。
男性の意見は正しくて深い。
その光栄な言葉を教えてもらった私は、同じ洗礼仲間に言った。
「歴史に残る美しい洗礼式にしよう。期待に答えてやろうじゃないの。」
憎たらしいと思い喧嘩もしそうになったバイリンガル美女であったが、彼女と私は同士になった。水の洗礼式では、ちゃんと足が見えるように短いパンツ、上はタンクトップ。洗礼後に紹介される時の衣装は、洗礼の色「白」のイメージのワンピース。何を着るか、話し合った。
Easter Vigil は クリスマスより大きな、教会で一番大切な式。多くの信者のみなさんが見守ってくれる中、可能な限りの美しさを見せて楽しんでもらうのが礼儀だと思った。みんなが見てくれる。洗礼式はエンターテイメント!
洗礼に向けてプロポーションを鍛えた。バイリンガル美女は、黒か茶の靴しかもっていない私にヌードのピンヒールをくれた。私のほとんど白に見えるベージュのぴったりとしたレースドレスに似合っていた。
洗礼をドロップアウトした女性を含めてまで美女揃いだった。洗礼を受ける女性には、私達の他に 双子の美人姉妹、奇麗な顔をした金髪の女の子・・等。
神様は答えて下さる。私達の熱意にふさわしい華やかな洗礼式にして下さった。
だからと言って、今年の洗礼式が悪かった訳ではない。今年の洗礼者は、私達が望んだような式は望んでいないだろう。それに、似合わない。洗礼式は、洗礼者に合わせて毎年異なると思われる。
式の後、「きみが受けた去年とは何もかもが違ったね!!!」と私に伝えたアメリカ人がいた。感じていたのは私だけではない。
無事 夜の洗礼式が終わり、翌日のイースターミサが終わったのが昼1時過ぎ”Party”は3時からだったので外でワインだけ飲んでから、1人で教会に戻って来て地下の席についた。
私がSponsorを勤めた、洗礼を受けた女性が「しゃべり方が違う。ワイン飲んだでしょ。」と言った。「教会で食事が出るから食べないでワインだけ。」と答えると、
「他に飲むものあるだろう」
という言葉が。Sponsorの役目をする為にホテルまで取った私に言うセリフだろうか。今迄の努力が一気に落ちるセリフであった。めでたい日に、仲間とお疲れさまの乾杯をして何が悪いのであろう。グラスワイン2杯は普通だ。
Partyでは始終笑顔でいたが、そのたった1つの言葉で 気分がダウンしたままだった。
何もかもが、去年の夢の様に ほわんほわんした幸せとは違った。
イースターミサで、久しぶりにバイリンガル美女の姿を見た。
rose 「相変わらず奇麗ね」バイリンガル美女「えっ、化粧していないよ〜」
rose「風の便りに土曜日夜のミサに出ているって聞いたけど」バイリンガル美女「1回だけだよ。日曜日昼のミサに出てroseちゃんの姿は見たんだ。でも、一番前に座っていたから。私は後ろの方にいて話しかけれなかった。」
日曜日に来ていたとは・・・。彼女は 私に嫌われていると思って近寄って来なかったのだ。
バイリンガル美女「God Motherをしたの?? 偉いね。」rose「Sponsorだよ。God Motherなんて出来るタマじゃない。」バイリンガル美女「タマついているんかい」
神様が聞いて しょうもないと笑っているだろう。
昨夜の洗礼式の様子を伝えrose「Jesusは男性なんだよ(だから女性としてお洒落するのは大事)」バイリンガル美女「Priest(神父様)だって男性だよ」
お、いいね。いいこと言うじゃん。
教会から出る時、ドアに立っているアメリカ人神父様に2人で近づく。2人の姿を見て、神父様は「ひゃ〜(^o^;)」と 後ずさりする。私や彼女の洗礼もしてくれた内1人の神父様で、今年のEaster前夜が88歳の誕生日だった。2人ともファン(ストーカー)である。彼女がお決まりのハグをする。神父様にハグするのは彼女くらいだ。私も、2人の回りをガシっと抱きしめた。
神父様「roseもcrazyになっちゃったの〜??(^^;)」rose「久しぶりに彼女の姿を見て、私は彼女に近いってわかった」
タカピーで憎たらしいと思っても、彼女が私の仲間だった。
「美人は3日で飽きる」という言葉があるが、その逆もしかりと気づく。
美人が憎たらしいことを言った時、単に憎たらしいだが、ブスが憎たらしいことを言うと、一発退場だ。
いい人そうで地味な人達の中では何故か感じるつまらなさ。憎たらしくても美女といるとテンションが上がる私だった。
ホテルから夜中にCollieに打ったメール
rose 「So...your cat is one of the beauties. (- -)fufu..」Collie「You are. :)」
役目は終わり自由になった。頑張って いい経験になったことに感謝します。