人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ジャガイモ入り くっきー “ミス・ジェニー”


切ない恋の物語


函館の男爵倶楽部さん製造のジャガイモ入りクッキー は

小麦粉、砂糖、バター、卵、ココア、じゃがいもチップ、バニラエッセンス が 原材料

初めて食べた時は、何て美味しいのだろう!って思いました。
このアイスボックスタイプのクッキーは、とっても私の好みの味なんです。


ジャガイモ入り くっきー “ミス・ジェニー”_a0123450_1249838.jpg


あの味が忘れられなくて、またTamさんが函館に行かれると聞いた去年、
お土産リクエストをしてしまいました。

やっぱり美味しいです。 ありがとうございます。 :)


ジャガイモ入り くっきー “ミス・ジェニー”_a0123450_12535723.jpg“ミス:ジェニー”の名前の由来は・・・

男爵いもの生みの親「川田龍吉」は、イギリス留学時代にイギリス人の少女“ジェニー・イーディ”と恋に落ちました。

2人の交際は順調に進み、結婚の約束もしましたが、当時は国際結婚が難しい時代で、父親の大反対により 残念ながら2人の愛は実りませんでした ・ ・ ・

後年、ジェニーが龍吉へ宛てたラブレターが発見され、それらにはジェニーのあつい思いが綴られていました。

そんな彼女の甘く切ない恋をイメージし、この商品が作られました。


ジャガイモ入り くっきー “ミス・ジェニー”_a0123450_12592149.jpg江戸末期、21歳の川田龍吉は造船技術を学びにイギリスへ留学します。

7年にも及ぶ留学時代の終わりの頃に会ったのが、書店で働く敬虔なクリスチャン、ジェニーです。

恋に落ちた2人は、よくイギリスの豊かな農村風景を眺めながら、温かいじゃがいもを食べたそうで、それは彼もとても楽しみにしていたひとときだったそうです。

母子暮らしのジェニーの住む場所へは、龍吉のところから汽車で1時間かかり、ジェニーは龍吉に手紙を書いていました。

2人は 結婚の約束をしました。

しかし父親の小一郎氏の猛反対で実現出来ず、彼は帰国。2人は別々の人生を歩むこととなったのです。

父親は日銀総裁の川田小一郎氏。
龍吉は帰国後日本人の女性と結婚し、後に父親の男爵位を継ぎます。
三菱製鉄所、日本郵船の後 横浜ドック社長を経て、造船不況に喘いでいた函館ドックを再建するために北海道へ。再建事業が軌道に乗ると、龍吉は事業を弟に託し、自分は農場を開設してじゃがいもを育てます。
北米から取り寄せた害虫に強い「アイリッシュコブラー」を改良したのが「男爵いも」です。

北海道は、ジェニーと過ごしたイギリス、スコットランドに似ていたといいます。


ジャガイモ入り くっきー “ミス・ジェニー”_a0123450_13333561.jpg

     このクッキーの厚さが、じゃがいもの優しい味わいを伝えるのに調度よくて。。


龍吉は帰国前にジェニーに日本の住所を伝えていたのですが、父親が手をまわしていたため、ジェニーからついたはずの手紙は、見ることがありませんでした。

龍吉が95歳の生涯を終えた後、金庫から90通にも渡るジェニーからのラブレターが発見されました。それは、龍吉がイギリス留学時代にジェニーから受け取った手紙です。

大切に金庫の中に保管されていた ジェニーからのラブレター

ジェニーへの思いを生涯心の中に秘め、彼女と過ごしたイギリスの地と似た函館郊外で、彼女と食べた温かいじゃがいもを思い出しながら「男爵いも」を作り・・・最後はその地で幕を閉じた龍吉の人生でした。


ジャガイモ入り くっきー “ミス・ジェニー”_a0123450_1465841.jpg


イギリスに留学していた龍吉は、ジェニーに教会へ誘われましたが、天皇への忠誠心から断ったといいます。

しかし、92歳の時、龍吉はトラピスト修道院でカトリックの洗礼を受けました。
生前とかわらず静寂な敷地内に、龍吉の眠る墓があります。

龍吉への誠実であつい思いを綴ったジェニー
ジェニーのことを 生涯忘れられなかった龍吉

これは、その2人の物語です。
by miniature-rose | 2012-01-28 14:45 | food

Roseです。東京でOLをしながら、アメリカを訪れる休暇を楽しみにしています。理由があって、2015年4月4日にカトリックになりました。洗礼名は Raphaela 意味は "God heals." 「今」に生き 愛しい日々を大切に・・・☆


by Rose